子供の才能の開発:妨げる条件


● 興味の芽を摘み取ってしまう

 小学校の1年生がいました。雨の日に部屋からガラス戸の外を眺めていて、軒の樋(とい)にたまった雨水がどこに流れていくのか不思議に思いました。

 その子はいそいそと傘と長靴を持ちだし、雨の降っている庭に出ようとしました。母親は「バカねぇ」と笑って、「そんな分かり切った事を見に行くより宿題をしなさい」といいました。

 30年の人生経験を持つ母親の目から見れば、雨樋の構造などバカバカしいことでしょう。しかし、この母親は、ここで大切な子供の知的興味を摘み取ってしまったことになります。

 ごく普通に言えば、ある能力が成長しようとしているときには、その能力と関係する様々のことについての興味が活発になってきます。

 ですから、子供が夢中になって一つの遊びや仕事に打ち込んでいる時に、それに水を差すような事をしてはなりません。

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 もちろん、いくら子供が熱中しているからといっても、禁止しなくてはならない遊びもあります。そのような時には頭からしからないで、なぜそのような事をやっているのか、どういう興味からその事が出ているのかを察して、その興味ともっと別の方向に広げてやることを考えてやらなくてはなりません。

● 干渉のし過ぎ

 時間にゆとりのある親の中には、子供に十分手が行き届いて、なにか子供がやろうとすると、すぐ助言したり、口出ししたりすることがあります。

 「失敗をとがめない」という項で述べたように、適切な助言は必要ですが、それが行き過ぎると、子供は自分の能力を使ったり、育てたりすることに自信を失い、親に頼ったり、自分から何かをしようとしない態度の子に育ってしまいます。

 才能の開発には、子供の自発性が非常に大切です。その意味で、子供に何事も受け身でやる態度が作られてしまうと才能の発達には、非常にマイナスになります。

● 放任的態度

 およそ子供の教育には、未熟な子供を保護するという働きと、未熟だからこそ発達を促していこうという働きが大切です。

 幼い子供にはまだ自分で出来ないことがたくさんありますから、これは保護してやらなければならず、また、すぐに出来るようなことは少しでも上達、前進できるように促進することが必要です。

 放任というのは、文字どおり子供に対してなんの働きかけもしないことであり、無責任さ、残酷さにも関連する親の態度です。数からいえば決して多くはありませんが、世の中には子供を放任しておいて平気な親がいます。

 もともと非常に優れた才能を例外的に持っているような場合は、放任されていても、どんどん才能が育っていきますが、大多数の場合は、発達する可能性のあった才能もそのままうずもれてしまいます。

 子供の発する質問をうるさいと言って退け、おもちゃを与えず、何の躾もしない親のもとに生まれた子は、非常に不幸であるというより他はないのです。

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● 不安感を持たせること

 子供は強い不安の状態に置かれると、萎縮して自分の中に閉じこもり、積極的に活動しようとする意欲を失います。

 父親と母親が不和であったり、自分が親に受け入れてもらっていないと思っている子供は、心理的な安定感に欠ける傾向があります。

 親と子の間柄は非常に密接なので、親がこれが躾である、これが教育であると自覚して行なうことのほかに、子供は親の行動を一つのモデルにして様々なことを学習していきます。

 したがって、子供が親に親しみを感じていれば、親の示すいろいろな行動を、日常生活を通して自分の中に取り入れていくのです。

 子供が不安感や疎外感を持っていると、親から学び取るものも少なくなり、自分を守ることに精いっぱいになってしまって、伸び伸びと才能を育てていく機会が、それだけ少なくなってしまいます。

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