子供の才能の開発:個性の発見と育て方


 個性を発見する

● 個性は発見しにくい

 個性はさまざまの因子がからみあって形づくられているので、心理検査のようなテストで個性を測定するのは、きわめて大変です。そもそも、個性そのものが一人ひとりに独自なものなので、テストのような一つの基準にてらして比較することは意味がないのです。

● 時間をかけて発見していく

 個性の素地といい、芽生えといい、一時的な観察だけで簡単に発見できるわけではありません。

 また、個性は、発達してくれば自然に目についてくるものです。ですから、個性がまだよく発達しないうちに、周りから手を出したり、親が早く個性を発見しようと焦ってみてもしかたがありませんし、無駄です。

 むしろ、毎日の家庭生活の中で子供によい機会や環境を与えてやることが、将来の好ましい個性の育成につながっていくのです。

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● 個性を芽生えさせる環境づくり

 子供一人ひとりの個性を芽生えさせ、発見していくには、なによりもまず、子供自身が自分をあからさまに表現できるような環境を作ってやることです。ことに、遅れた子、恵まれない子、集団に埋没したりはみだしたりしやすい子の場合は、特にそうです。

 個性を育成する

 個性の発見を焦ることは無意味ですが、その反面、個性は早くから育てる必要があります。発見できないものを育てるというのは矛盾のようですが、個性の発達や形成をさまたげるような条件を取り除き、反対に個性の発達を助けるような条件を豊かに与えて、これから出来上がっていく個性を大切に育もうという意味です。

● 自信をつけさせ、最大限に伸ばす

 そのために親がしなければならないことは、規律のある、しかも干渉の多すぎない、愛情と安定感にあふれた環境を整え、その中で伸び伸びと子供の才能と興味を育てることです。

 そうすることによって、子供は、なにか一つでも自信のあるものを発見していくでしょう。

 それはちょうど、土から芽生えた芽が、クリーム色の花の咲くバラの芽であるならクリーム色に咲くように、土壌づくりをするのと同じです。

 ただ、自信をつけさせるだけでなく、一人ひとりの“良さ”を最大限に伸ばす─大輪の花を咲かす─ような条件づくりをすることも、親の責任です。

● 依存から独立させる

 個性の発達を妨げる条件として、まず挙げられるのは『依存性』です。依存性というのは、自主性や独立性の反対で、他人と接触したり保護されたりして自分の欲求を満足させようとするような傾向です。自分で出来ることでも、親に甘えてやろうとしない態度です。

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 個性の発達にとってまず大切なことは、依存性から自立して自分で考え、自分で判断し、自分から行動するようになることです。

 そのためには、親としてはまず、子供の身の回りのことはなるべく自分でさせ、物事に責任を持たせるなど、手近なことから躾けていく必要があります。

● 躾や規律の指導法を考える

 躾や規律は、個性を伸ばす妨げになると誤解している親もいるようです。しかし、規律や躾をやかましく指導するので有名なイギリスのパブリック・スクールから、個性豊かな優れた人物をたくさん育てているという事実が何よりの証明になりましょう。

 問題は、躾や規律の指導方法にあるのですが、元来、躾は、その人間が生活し、社会で活躍していくための基本的な生活習慣の習得です。ですから、これを身につけていない人間が、社会の中で自らを伸ばしていくということは考えられません。

 規律を守ることは、集団生活の基本的な態度です。それなしに社会で活躍することも考えられません。

 ただ、躾や規律の指導が極めて型どおりで形式的であったり、強制的であったり、罰と叱責によって子供を脅かすような方法を用いれば、子供たちが伸び伸びと自分の考えを発表したり、感情を表現する気持ちさえも押し殺されて、個性の伸長を妨げることにもつながっていくことでしょう。

● 大人の鋳型に押し込んではいけない

 われわれ大人が受けてきた絵の教育は、お手本を真似る事でした。いかに巧みに真似ているかによって、上手、下手が決められていたのです。

 このような方法、言い換えれば子供の表現を縛り付ける“模写”ということを全てと考える方法によっては、個性を伸ばす事は出来ないでしょう。

 それでは、逆に、子供が好き勝手に絵を描いていれば、それで良いと言えるでしょうか。すぐれた作品を見せたり、批評してやって改善を加えることが必要なことは言うまでもありません。

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 むしろ、感覚や情操の未発達な子供に対しては、適切な指導こそ、個性を伸ばすために欠くことのできないものです。

 一番いけないのは「まあ、お上手ね。“大人が描いたのか”と思ったわ」というような見かたで、子供の絵を扱うような態度です。これでは、大人のサル真似を仕込んでいるようなものです。

 そうでなくて、子供の心の奥底からほとばしるものを、素直にカンパスにぶつけさせることが必要なのです。

● 干渉しすぎない、放任しすぎない

 前に、依存性からの自立が必要といいましたが、依存性は子供にかまい過ぎても、放任し過ぎても生じます。

 愛情過多のかまい過ぎにしろ、ただ口やかましく干渉するかまい過ぎにしろ、子供は親の気持ちのままに動かされることになりがちですから、自立できにくいのは当然です。

 かまわなさ過ぎて、子供の手にはあまるような事までも手がかりを与えてくれず、一人で判断しなければならないとなると、子供は不安で、むなしい努力を重ねるだけです。

 干渉し過ぎてはいけないと同時に、放任することもまた、個性の発達にとっては大きな妨げになります。

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