子供の才能の開発:集団と個性


 集団の中では、個性が押しつぶされるのではないかと考える親がかなりいるようです。そういう親は、個性というものを、ほかの子供たちからかけ離れたところにしかない、その子だけの宝物のように思っているのではないでしょうか。

 そして、個性を伸ばすという事を、規律のある生き方を躾ける事とは、両立しにくい別々の事のように思いこみ、例えば、「幼稚園での生活指導は、うちの子の個性を殺さない程度にやってほしい。個性のほうは、音楽や絵の教室で伸ばしてもらおう」という考え方が、親の中にあんがい広くいきわたっているように思われます。

 こんな見方にとらわれている限り、本当の個性の伸長は望めません。

● “虫博士”のしんちゃんの場合

 しんちゃんは、虫や魚が大好きです。夢中になって虫を追っている時は、友だちもはねつけて、同じ経験を分かち合おうとしません。だから“虫博士”しんちゃんには、長いこと友だちが出来なかったようです。

 ところが、幼稚園の年長組も半ばを過ぎたころ、みんなでお話づくりをした時に、しんちゃんは『トビウオ』という魚を主人公にしたお話をつくったそうです。

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 さて、『トビウオ』を紙芝居にしてみようということになって絵を描くと、さすがは虫博士の作品です。魚も海中の様子も、たいそうリアルに楽しく描かれ、組のみんなから称賛を浴びたのだそうです。

 それどころか、周りの子供たちも、それに誘われて魚に興味を持ち始め、紙芝居作りに熱中しはじめたそうです。

 そして、これを機会に、それまで友達を寄せ付けもしなかったしんちゃんが、みんなの中にすっぽりと溶け込んでいけたということです。

● 集団の中でこそ個性は育つ

 集団教育と、一人ひとりの個性を伸び伸びと伸ばすことは、こんな具合に両立するものなのです。

 それは、例えば、ただ一人だけの場合には目立たないその子の色合いが、周りの違った色とならぶことによって、ひときはそれらしい光を放つのだと考えたいものです。

 個性は、仲間と切り離されたところにあるのでなく、仲間との関係のうえに成り立ち、集団の中でこそ個性が育つということです。

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