生後10ヶ月~1歳

生理現象と病気

 体の特徴

● 大泉門は閉じる
 このころには、大多数の赤ちゃんの大泉門が閉じる。大泉門が、うすい骨の膜にかわっていることもある。

● お誕生ころには歯は6本
 ふつう、下2本・上4本が満1歳くらいの標準であるが、個人差が大きいので、遅れていても心配はない。

● 体重はほとんど増えない
① 1日平均、約5㌘しか増えない。健康でありながら、ほとんど増えない赤ちゃんもいる。

② 体重増加が少ないのは生理的現象。かぜをひいたり、下痢をしたりすると100~200㌘くらいは簡単に減る。

③ 動き回っていれば、体重は増えなくても、減りさえしなければ、まず心配はいらない。

④ 身長は1カ月に約1㌢ほど伸びる。

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● からだつきがほっそりする
① 少しずつ痩せていくように見えるがスマートになったのである。

② 肋骨が見えてきたといって心配する向きもあるが、痩せてくるのは、幼児期への移行の前ぶれと見たほうがよい。これから行なわれなければならない運動機能の急速な発育のためには、むしろその方が都合がよい。

● 手先が器用になる
① 手の運動は満9カ月でほぼ完成するが、この時期でさらに精密な仕上げがされる。指の動きが器用になる。

② ほ乳ビンの先を上げるようにして、自分で飲むようになる。

③ 上手ではないがさじも使える。

● はわない赤ちゃんもいる
① この時期には、はうことがひじょうに上手になるのがふつう。床に腹をつけず、四足動物の形ではう。

② 座ったままいざることを覚えた赤ちゃんは、はう過程を経ずに、そのまま立ちあがるようになることがわりあいに多い。

● 歩きはじめる
① 足が意志のままに自由に動くようになる。

② 満10カ月からお誕生のあいだに、大多数の赤ちゃんは、手放しでしばらく立てるようになる。これができると2週間くらいで、1~2歩は歩ける。

③ 歩けるようになるのは、満10カ月から1歳4カ月のあいだ。

④ お誕生に歩けなくても心配はいらない。気にかかるときは、股関節脱臼などの異常がないか調べてもらう。

⑤ 無理に歩かせようとしないこと。健康な赤ちゃんには、歩行器の必要はない。赤ちゃん自身の力で歩く機能を勝ち取らせてほしい。

● 言葉が言えるようになる
① 満10カ月で一語、お誕生ごろには三語くらい意味のある言葉が言える。

② 男児より女児のほうが、早くしゃべりはじめる傾向が強い。

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● 表情や動作がこまかくなる
① 快・不快のほかに複雑な感情も見られる。得意な表情やおそれの表情など細かい表情があらわれる。

② 「バンザイ」「オムツテンテン」など、おとなのまねをさかんにする。

③ 記憶力も相当ついてくる。母親をよく理解するし、自分の意思をはっきり動作にあらわすようになる。

● お誕生祝いより健康診断を
① 満1歳の誕生日を迎えたら、かならず健康診断を受けに行くこと。健康診断を欠いたお祝いは意味がない。

② この時期までに必要な予防注射は、全部終わっているかどうかをもう一度確かめること。

● 危険防止の対策を
① 赤ちゃんから目が離せない時期である。墜落、やけど、誤飲事故が多い。念には念を入れて、赤ちゃんの身のまわりから危険物を取りのぞこう。

② 一見危なくないようなものが命取りになる。階段には柵を設けること。ボタン・貨幣などを誤飲して、死亡することもあるから注意する。

● 母乳はやめる
 かわりに牛乳を与える。調乳でも差支えない。

● 食事は家族の一員として
① このころには、家族と同じテーブルにつけて食べさせる。

② 満10カ月になれば、おとなとほとんど同じものが食べられるようになる。ただし、少しやわらかめに調理して与える。

③ 自分で食べたがる傾向が見える。下手でも自分で食べさせるように。

● 食べる量は赤ちゃんによって違う
① 食事の前は、できるだけ空腹にしておく習慣をつけること。

② 嫌がる赤ちゃんを追いかけて、無理に食べさせようとしてはいけない。

● 1回の食事時間は30~40分に
① あまり長時間かけるのはよくない。食べなくても切り上げること。

② 病気をしたときは医師の指示を受けて離乳初期の食事にもどす。

● 排便のしつけは10か月ころから
① 10か月ころになると、赤ちゃんの表情や動作で大便が分かるようになる。

② 便器を不快なものと思わせないように。無理な姿勢で便器にかけたり、5分以上かけさせたりするのはよくない。

③ 便器は、簡単な構造のものを選ぶ。

● 排尿のしつけはまだ早い
① お誕生前に尿が出ることを教える赤ちゃんはめったにいない。

② 昼間のおむつが取れるのは、ふつう1歳半ころである。この時期では、そそうをしてもしかってはいけない。