生後1ヶ月~生後4ヶ月に多い生理現象と病気

 斜頚(しゃけい)
① たんなる寝ぐせによる習慣性のものと、首の筋肉に分娩のとき傷がついておこる筋肉性のものとがある。

② 習慣性斜頚
 右あるいは左の一方ばかりを向いて寝る癖のある赤ちゃんがいる。つまり、寝ぐせである。反対側の後頭部が扁平になり、左右不対称になるが、それ以外の支障はない。

③ 筋性斜頚
 分娩のとき、首の筋肉が傷つけられて出血を起こしたためにできる。傷ついた側に首が傾き、反対の方向に顔がむく。また、傾いている側の首筋にかたいしこりがあるのが特徴である。満1か月ころ気がつくことが多い。はやく治療を始めなければいけない。

④ まず小児科医に正しい診断をつけてもらう。

⑤ 習慣性のものは、砂袋を利用したり、ベッドの向きをかえたりする。

⑥ 頭の形は左右非対称になるが、満1~2歳ころ形はよくなる。このため知恵遅れになることはない。

⑦ 筋性傾斜でも、はやくからマッサージを続ければ、手術をしなくても大部分はなおる。

⑧ 整形外科の専門医の診療を受けること。手遅れになると矯正がむずかしく、手術をしなければならなくなる。

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 かさぶた
① 生後1~2か月ころ、特にできやすい。これは油を出す腺が活発に働きだすためで、クリーム状のものがたまったものである。

② まゆ毛にできることもある。ひどいものは脂漏性湿疹といわれる。

③ 良質のワセリンを寝る前につけて、その上にガーゼを1~2枚あてる。

④ 翌朝、軽くたたくようにして軟膏を拭きとると、かさぶたが一緒に取れる。4~5日できれいになる。

 頭蓋瘻(ずがいろう)
① 後頭部の頭蓋を押すと、ピンポン球を押したときのように、ぺこぺこすることがある。その部分の骨がまだじゅうぶん固まっていないためで、心配することはない。

② 放っておいても2~3か月でなおる。

③ 春先に多くみられ、その多くは軽いクル病と思われる。

④ ビタミンDを与えること。

⑤ 日光浴もするとよい。

 頬の湿疹
① 満2か月前後の赤ちゃんには、乳かぶれといわれる赤いぶつぶつが両頬にできる。

② 冬にはとくに多い。

③ 軽いものは良質のオリーブ油をつけてみる。

④ ひどいものはステロイドの入った軟膏をつける。

⑤ アレルギー体質だと騒ぐことはない。肩、胸、手足などにできたら皮膚科医に相談するとよい。

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 陰のう水腫と鼠径ヘルニア
① 男児の陰嚢のどちらか一方が、異常に膨らんでいる場合である。

② 陰嚢に水がたまったばあいが陰のう水腫、陰嚢に腸の一部が出てきてふくらんでいるのが、鼠径ヘルニアである。

③ この二つは、簡単に見分けができにくいため、医師の診察を受けること。

④ 陰のう水腫の場合は、放っておけばなおる。

⑤ 鼠径ヘルニアの場合も、赤ちゃんの時期には手当てをせずになおる可能性がある。脱腸帯をはめて一応ようすをみる。

⑥ 赤ちゃん時代が過ぎてもなおらないときは、手術をする。
 
⑦ ヘルニアは一種の腸閉塞の状態を起こすことがあるので注意を要する。

 臍ヘルニア
① 臍帯が落ちて乾燥してから、しばらくして出べその状態になった物をいう。臍のまわりの組織が弱いために、その部分に腹膜や腸が飛び出してふくらみをつくった状態である。

② 生後1~2か月の赤ちゃんの大部分に多少とも見られる。

③ 最近の研究によると、軽いものは自然になおることが分かった。

④ ひどいものは、幅の広い絆創膏を貼って、手当てをする。