離乳期の問題


 <離乳食を嫌う>

● 未熟児で生まれた赤ちゃん
 未熟児で生まれた赤ちゃんは、体重だけは標準の発育をしていても、内臓などの成熟が遅れていることがあります。こんな子に成熟児同様の離乳食を与えても、舌で押し出してしまいます。

● 薬を飲んでいる赤ちゃん
 離乳食の準備期に、果汁などと一緒に薬を飲ませたりしますと、離乳食を与える時期になっても受け入れないことがあります。型どおりの進め方で通そうとせず、赤ちゃんの反応を確かめて進めます。

 また、薬を離乳食用の茶わんやコップで飲ませないようにするのも大切なことです。ほんのささいなことでも赤ちゃんにとってはかなり強い刺激になることが多いもので、離乳食の思わぬ障害となります。

 <離乳食ですぐ下痢をする>

 まだ離乳準備のころに、果汁やみそ汁を少量与えただけで、すぐ便のなかに粘液や、緑便、ぶつぶつなどが表れ、しかも割合量の少ない便を1日に5,6回排泄することがあります。また、離乳食に進んでからでもこんな現象がみられることがあります。

 母親はこんな時「うちの子は離乳食が合わない特異体質かもしれない」といった心配をして、離乳について非常に消極的になってしまいます。育児相談で、かなり多くの母親から訴えられる例なのです。

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● 特異体質を心配しすぎない
 こうした下痢症状があっても、かってに特異体質のせいにして、必要以上の心配をすることはつつしむべきです。赤ちゃんの機嫌がよく、離乳食を受け入れるようならば、恐れずに進めます。

 下痢の回数が多くなるとか、水様便となったり、悪臭のあるようなときは、離乳食を中止して、できるだけ早く医師の治療を受けてください。

● 赤ちゃんが元気かどうかをよく見きわめる
 以前、赤ちゃんの健康状態を見るのに、便を一つのバロメーターにした時期があります。そして、ぶつぶつや緑便などが出ると、すぐ消化不良として心配したものです。しかし、現在では便はもちろん参考にはしますが、もっと注意が必要なのは、赤ちゃんの元気の程度です。

 便に多少の異常がみられても、機嫌の良さが日常と変わりなければ心配し過ぎないことです。離乳の初期からお時期をもってしまうことは、長い離乳期間中に、かえってつまずきや悪い影響を与えやすいものです。

 <病気のあと離乳食を食べない>

 かぜ、下痢症状、発疹などの病気は離乳期にも多く見られるものですが、これらの病気は赤ちゃんを非常に疲れさせます。外見では元気になったようでも、回復には相当期間がかかり、1~2週間は赤ちゃんにとって、まだ病気の予後期間中といえる場合が多いのです。

 そんな時には栄養のあるものを与えようと思っても、とかく口の中が荒れていたり、口瘡があったりして、離乳食を思ったほど食べず、母親を気遣わせることがあります。

 ときには、病気のあと、好みが変わって以前よく食べたものに、顔をそむけることもあるものです。

● 病後憶病になってはいけない
 母親によっては、病気のあと離乳食を与えると下痢が起こるのではないかとか、かわいそうだとの理由で、消極的になり、いつまでも母乳やミルクを与えている人がいますが、これではかえって赤ちゃんを栄養失調状態に追い込んでしまうことになります。

 こうした消極的なやり方を繰り返していると、ますます離乳食にたいする関心がなくなり、なかなか食べてくれなくなりがちです。

 赤ちゃんが病後に、少しでも要求するようなら、すぐに以前進行していた離乳食の半分量くらいから与え始めて、できるだけ無理なく病気の前に戻して、次の段階へと進めることが必要です。

 この段階の失敗は、赤ちゃんの将来の健康にも影響を及ぼす、重要な問題となりますから、いい加減な考えや、甘やかしは、厳重にいましめるべきでしょう。

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 <好き嫌いが激しい>

 人工栄養で育った赤ちゃんには、形のあるものを嫌って、舌ざわりの柔らかいものだけを好んで食べる傾向が、比較的多く見られます。

 また、早い時期に離乳食を与え始め、進み方の順調であった赤ちゃんが、離乳食後期になってから、形のある食品のうち、おかゆ、米飯、パン、野菜、果物などを、ときには突然に、あるいはしだいに食べなくなることがあります。

 そして、舌ざわりのなめらかな食品、たとえばうどん、そば、バター、チーズなどばかり好むようになり、そういう赤ちゃんは、とかくミルクばかり飲みたがる傾向が増して、とくに哺乳ビンをほしがるようになります。

 この状態は退行現象、つまり赤ちゃんに逆戻りした心の現れともいえます。多くの場合特別の問題はないものです。舌ざわりのよいものを多く食べますので、変わったものを要求しているのではないかと考えられますが、食品の内容を注意して調理すれば、なにかのチャンスでこのような心配から解放されることが多いものです。