家庭での言葉の教育:大切な言語環境


 ● 生活と遊びと言葉 ● 2歳までの言葉 ● 2歳からの言葉
 ● 子供の質問 ● 言葉遊び ● 言葉の遅れ
 ● 赤ちゃん言葉 ● どもり ● 文字の指導


 大きくなってから外国語を習うのはなかなか大変ですが、赤ちゃんは環境さえ恵まれていれば、いとも簡単に、その国の言葉を覚えてしまいます。

 では、その恵まれた環境というのはなんでしょう。

 言葉というものは、年齢とともに自然に身についていくもののように見えますが、じつは刺激によって発達がうながされ、学習によって習得する性質の強いものです。ですから、個人差や環境による差が、かなりはっきりと出てきます。

 環境をつくる人々、ことにお母さんが言葉の刺激を与えてやり、子供がそれに反応するという過程が、非常に重要な意味を持っているのです。

 赤ちゃんにも必要な言葉の刺激

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● 新生児へも話しかける

 生まれて間もない赤ちゃんにいくら話しかけても、もちろん返事は返ってきません。また、ああしろ、こうしろといっても、赤ちゃんが言うことを聞くわけではありません。

 しかし、言葉の発達にとって一番大切なことは、この時期から言葉に取り囲まれ、言葉の中にどっぷりとつかっているということです。赤ちゃんに分かっても分からなくても、とにかくたくさん話しかけること、これが言葉の教育の第一歩です。

 ごくまれに、耳の聞こえない赤ちゃんがいます。生まれたばかりの時は、そのことに親も気づきません。 こんな赤ちゃんに話しかけても無駄なような気がしますが、それが決して無駄ではないのです。

 もう少し大きくなってから、特別に言葉の訓練を始めるにも、赤ちゃんの時からまわりの大人に話しかえられているということが、役に立つのだといわれています。生まれてから間もなく始まる親の語りかけというものは、それくらい大切なのです。

 また、乳児院などの施設で手をかけられずに育ち、言葉の刺激も乏しかった子供には、言葉の遅れがみられやすく、それが後々まで強く尾を引きがちであるともいわれています。

● テキパキ黙々型の母親ではいけない

 沐浴させるときも、おむつを変えるときも、ただ黙々と事をとりはこぶ、気のはった、家事処理能力の高いだけのお母さんでは、赤ちゃんとの気持ちの交流もなく、言葉の発達をうながす刺激にもなりません。

 ミルクを与えるとき、「お腹がすいた?ミルクをあげましょうね。少し熱いのかな」などの独り言めいたお母さんのお話や、「たくさん飲んでね。ほらミルクよ」という語りかけとともに、赤ちゃんの目の前に哺乳ビンがすっと出され、赤ちゃんの指がそれにふれるというような過程が、知らず知らずのうちに、赤ちゃんの言葉を発達させます。

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● 声遊び、大人の声を真似る時期

 生まれて3、4か月たつと、赤ちゃんの声遊びが目立つようになってきます。「ママ、ママ」「ぶーぶー」など、一人で音を出して楽しんでいます。これからしばらくは、本当の言葉を使う前の準備期です。

 この時期の赤ちゃんの声を聞いていると、日本語以外の音声を出していることがよくあります。また音を出す練習で、本当の言葉になっていないからです。

 バブリング・喃語
 このように、遊びとして出す声のことを、英語では「バブリング」といいます。赤ちゃんの声を真似てつけた名前で、イヌやネコの鳴き声を「ワンワン」「ニャーニャー」というように、赤ちゃんの声を「バッブル」というのです。日本語では「喃語(なんご)」という難しい名前で呼んでいます。

 赤ちゃんの声を真似て、励ます
 この時期には、時々赤ちゃんの声を真似て、励ましてやるとよいでしょう。始めのうちは、偶然に出てくる声を出しているだけですが、そのうちに、大人が「ブー」といってやると、それにつられて「ブー」というようになります。

 この段階でも、オウムや九官鳥の言葉のようなもので、まだ本当の言葉になっていません。それでも、大人の出す声を聞いて真似ができるようになったという事は、声を通じての人間関係が出来るということです。

 そのような人間関係をつくることと、赤ちゃんの口の練習のつもりで、赤ちゃんと一緒に声遊びをしてやってください。

 声真似の表れる時期
 大人の声を真似る時期は、赤ちゃんによって個人差があるので、いちがいに何ヶ月目ということは出来ません。おおよその目安としては、生後半年ぐらいすると、赤ちゃんは自分の声を聞いて、自分で楽しんでいることがとくに盛んになります。

 このような時期に暖かい気持ちで聞いてやり、大人が一緒になって真似をしてやるようにすれば、その後、2、3ヶ月で大人の真似ができるようになるでしょう。

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● 言葉と一緒に身ぶりも…

 外国人と話すとき、言葉そのものは通じなくても、身ぶりや声の調子、体全体の表情で、こちらの意志を分かってもらえることが、案外多いものです。

 同じような事が、乳幼児と大人の間にもあります。たとえば、子供がいたずらをしているときに「そんなことをしてはだめよ。いやいや」といって、首を横に振れば、子供は、親の“いやいや”という身ぶりも、一種の合図として受け取るようになるものです。

 子供にも身ぶりをさせる
 1歳くらいの子供に、「おむつてんてん」のような芸をさせますが、あれも、“人間の子供にイヌやサルのような芸をさせるなんて…”などとかたぐるしく考えないで、家族が素直に楽しんでやればよいと思います。

 それがしだいに、「耳は?」といわれて自分の耳をさし、「ママは?」と聞かれてお母さんをさすというような、言葉の理解へと変わっていくわけです。

 身ぶりは、せいぜいお誕生まで…
 ゼロ歳から1歳くらいの間は、話しかける大人のほうも、言葉だけに頼らず、身ぶりも使って、特に赤ちゃんとの間に意志の伝達を行なうことが必要です。

 しかし、子供がもっと大きくなって、言葉をある程度話し始めてからは、あまり身ぶりにたよってしまうことは、差し控えなければなりません。

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