子供の病気-発育状態の知識


 身体の変化がすべて子供の病気と結びつくと考えるのは間違いです。子供は1分、1秒の休みもなく成長発達します。今日の子供は昨日の子供ではありません。

 したがって、子供の日常生活を精密に観察するためには、子供の身体の標準的な発育状態を、ある程度知っていなければなりません。

 身長や体重の発育のようす、生理的体重減少のことなどを理解していないと、いままで体重が順調に増えていたのに急に止まってしまったとか、背の低い子供だ、と思って心配することにもなります。

 歯が生える時期のおおよその目安を知っていれば、生えるのが遅いからといって、“くる”病などの心配をしないですむでしょう。

 また、運動機能や知能の発達についても、知識があれば、逆にいろいろな障害を早期に発見できることもあります。股関節脱臼とか、言語障害、難聴を早期に発見するのも、子供の成長発達のリズムを正しく理解することによって可能となるのです。

 体温についても、子供の体温は、37度を1~2分ぐらい出ていても正常であることを知らないばかりに、微熱があるといって大騒ぎすることになります。

 したがって、子供の病気を早く発見するためにも、また無用な騒ぎをしないためにも、子供の身体について正しい知識をもっていることが必要なのです。

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● 軽い症状でも甘く見てはいけない
 ここで注意しなければならないのは、軽い症状でも甘く見ると恐ろしい結果を招くということです。

 たとえば、アレルギー体質の子どもは、鼻汁やくしゃみ、せきなどが出やすいのですが、母親が甘く見ているうちに慢性になり、重い肺炎になっていることに気づかずに、あとで大騒ぎをすることがあります。
 
 したがって、どんなに軽い症状(微症状)でも見逃さないように注意しなければなりません。しかし、そのために、逆に神経質になっても困ります。

 こんなお母さんと話していますと、子供の症状をいろいろ微に入り、細にわたって説明してくれるのですが、聞き終わってみると、何を言っているのか分からない事があります。また、自分の頭の中にある枠に、子供を無理に押し込もうとしている事もあります。

 確かに母親が子供に深い愛情を持つ事は大切であり、子供の変化を早く見つけ出すことになりますが、しかし、愛情におぼれてしまうと、逆に母親を盲目にしてしまうことも忘れてはいけません。

● 正しい知識と愛情は病気の予防にも役立つ
 いつも理性にささえられた愛情を子供に注ぐことによって、子どもを冷静に見る目を養っておく事も大切です。

 このような訓練のよくできている母親は、子供を病気から予防する大きな力を持っているということができます。子供の日常の変化を早く見つけるという事は、病気の発見だけでなく、病気の予防にも役立ちます。

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