子供の風邪の症状と特徴


 症状のあらわれ方

● 千差万別で一定しない
 同じウイルスの風邪にかかった場合でも、流行時のウイルスの毒力の違い、子供の年齢や体質の違い、以前にかかったことがあるか、初感染かなど、いろいろな条件の違いによって、風邪の症状は個人個人で表れ方が違います。

 また、病原であるウイルスの種類が違っても、ある程度は似たような風邪症状を表すことがあります。

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● さまざまな症状の型
 例えば、急性にきて激しい症状をしめすことの多いインフルエンザ様の熱かぜでは、インフルエンザウイルスによるものが断然多いのですが、アデノウイルスでおこる風邪も、ときにインフルエンザ様の症状がみられることがあります。

 のどが赤くなったり、はれが著しい急性扁桃炎からは、溶血性連鎖球菌(れんさ球菌の一種、略して溶れん菌ともいう)が多く分離されますが、ついでアデノウイルスが分離されるようです。

 幼児の急性喉頭炎は、急に熱が出ると同時に声がかれ、ひどいときは息づかいが荒くなりますが、この病気の多くはパラインフルエンザウイルスが原因になっています。

 夏に流行する乳幼児のヘルパンギーナという病気は、急に発熱して、のどの奥にぶつぶつができるのが特徴ですが、これは大部分がコクサッキーウイルスによる病気とされています。

 また、赤ちゃんの毛細気管支炎は呼吸困難が強く、かなり重い病気ですが、この大部分はRSウイルスが原因です。学童や大人に多い鼻風邪はライノウイルスが主役とされています。


 子供の風邪の特徴

● 子供の病気の80%をしめる
 新生児から18歳までの病気の80%は風邪だといわれています。また、大人は年に1~2回ぐらいしか風邪をひきませんが、赤ちゃんや幼児は大人の4~5倍も多く風邪をひくのがふつうです。

 このように、子供は年齢の小さいほど風邪をひきやすいものですが、次にその訳を考えてみることにしましょう。

● 子供はウイルスに対する免疫がない
 第1は、子供は風邪ウイルスに対する免疫ができておらず、たびたび風邪をひきながら免疫を獲得していきます。大人になるほど風邪にかかりにくくなるというわけです。

 年齢の小さいほど、細胞自身がウイルスに侵されやすいという研究もあります。また家族が多いほど、風邪にかかりやすいこともよく知られています。

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● RSウイルスによることが多い
 次に、風邪ウイルスの面から年齢との関係を見ますと、子供の場合、その風邪が重いか軽いかを問わず、RSウイルスが一番原因として多いのです。しかもこれは腎炎やリウマチ熱の発生とも関係が深いので、なによりも慎重な治療が望まれるものです。

● 同じウイルスに感染しても大人より重くなる
 また、前後して同じウイルスの風邪にかかった時でも、大人と子供とでは、病気に大きな違いがあります。

 例えばインフルエンザによる死亡率をみますと、乳幼児と老人の死亡率は圧倒的に他の年齢層より高くなっていますし、大人では鼻風邪程度で済んでしまうようなライノウイルスの感染も、乳幼児では重い気管支炎や肺炎を起こしやすいといわれています。

 なお、冬になると、風邪に引き続いておこる下痢が乳幼児にはとても多いものですが、同一家族内の大人や年長児が風邪をひいても嘔吐や下痢を起こすことが少なくないというように、年齢によって病気の形も違ってくるといえるようです。