子供の風邪

症状と特徴 注意と手当て 予防

 子供に、ちょっとくしゃみが出る、熱が出る、といった症状が表れますと、お母さん方は、まず風邪を考えることでしょう。このように風邪は、子供の病気のうちで最も身近な病気の一つです。それだけに、とかく軽く考える人もいますが、それはとんでもない間違いです。

 昔から「風邪は万病のもと」と言われてきましたが、たしかに、油断するといろいろの病気の原因ともなり、特にウイルスに対する抵抗力の弱い子供の場合、こじらすと命にかかわる重大な病気となることもあります。

 したがって、育児にあたる人は、風邪についての正しい知識をじゅうぶん頭の中に入れて、万全の備えをして下さい。

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 風邪の原因

● 風邪の病原体
 ひと口に「風邪」といっても、その原因はさまざまです。基本的には、感染するものと感染しないものとに大別されていますが、まだはっきりと病原体のわからない風邪もかなりあります。

 しかし、いちばん良く起こしやすいのが感染性の風邪で、その大部分は細菌よりはるかに小さいウイルスによるものとされています。

 風邪のウイルスでは、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、ライノウイルスなどがよく知られていますが、型の違いから分類して、現在まで140種類以上もの風邪ウイルスが発見されています。

 なかでも風邪の原因として、流行が激しく、余病を起こしたり、ときには生命の危険すらあるとされているのが、インフルエンザウイルスです。

 つまり、風邪はこれらのウイルスの感染によることが多く、この意味から風邪は明らかに伝染病といえます。

 また、非感染性の風邪といわれているものでは、急に寒いところで身体を冷やしたりしたために起こるくしゃみや咳、アレルギー体質の人の風邪に似た症状などがありますが、これは、現在では風邪とは言われなくなりました。

● 風邪の季節
 風邪は1年中かかる病気ですが、やはり圧倒的に寒い季節に多くなります。

 ふつう、湯冷めをしたとか、うす着をしたために風邪をひくこともあって、そのため、とかく寒さが風邪の原因と考えられがちです。

 しかし、たんに寒いというだけでは風邪をひきません。ただ、ウイルスが冬の乾燥した寒い環境を好むために、寒い季節に多くなるのだ、という人もいます。寒さが直接の原因ではないにしても、間接的な役割を果たしているといえるでしょう。

 また、夏にも結構風邪をひく人がいますが、ウイルスには、夏型と冬型とがあって、それぞれ症状に特徴があるのです。

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● 冬の風邪
 例えば、インフルエンザウイルスやパラインフルエンザウイルス、RSウイルスなどは、寒い季節に流行し、夏にはほとんど姿を消してしまいます。

 これらの冬型ウイルスは、いずれも、のどや鼻の粘膜の細胞中で増え、病気を起こします。主として、咳や鼻水などの、いわゆる風邪症状を示し、くしゃみや咳によって、他人にうつっていきます。

● 夏の風邪
 アデノウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルスは、おもに夏季に流行のピークがあるウイルスです。

 これらの夏型のウイルスは、のどや鼻ばかりでなく、腸の中でも増え、しかも便に排泄されるという共通の性質をもっています。したがって、汚れた手などを仲立ちにして伝染することが多いのです。

 症状としては、熱やのどの痛み、頭痛などといった特徴があり、冬型とはかなり違います。