子供の躾;食事の躾の基本


 食事の躾の目的は二つあります。一つは、大人の手助けなしに、一人で食事が出来るようにする事です。もう一つは、その子供が、大人たちの食事のしかたを身につけることです。

● 食事の自立と楽しく食事をするための約束事

 第一の食事の自立は、それほど難しいことではありません。躾らしい躾をしなくても、子供は一人で食事が出来るようになります。その証拠に、小学校の給食を親に食べさせてもらう子はいません。

 第二の目的のための躾は、むずかしい問題を含んでいます。食事中のお行儀、マナー、好き嫌い、長過ぎる食事時間、テレビを見ながらの食事、小食などいろいろあります。一つ一つの問題を取り上げる前に、食事の基本を考えてみましょう。

 いったい私たちは、なんのために食事をするのでしょうか。食欲を満たし、栄養を補給することは、生命を維持していくために必要です。これは、食事の基礎的な目的です。

 けれども、私たちの日常の食事を見ると、生命を維持するためだけではなさそうで、別の意味が付け加えられています。それは食事の楽しみです。

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 人生にはいろいろな楽しみがありますが、食事の楽しみは、その中でも特に重要なものです。

 母親たちが料理の講習会に出席したり、料理の本を読むのは、同じ材料を使っても、出来るだけおいしい料理を作り、楽しい食事をしようという努力のあらわれです。

 「いただきます」 「ごちそうさま」という食事のあいさつは、美味しい食事を作ってくれた人に対して、感謝の気持ちをあらわすことです。

 また、一人でボソボソ食べるより、家族そろって会話を楽しみながらする食事のほうが、はるかに楽しいし、食事が進みます。そこで、みんなが揃って楽しく食べられるよういろいろな約束事がつくられています。

 食べ物をこぼしたり、ひっくり返したりすると、一緒に食事をしている人の迷惑になります。箸で食器をたたいたり、ぐちゃぐちゃ噛んだりすると、他人に不快感を与えます。こういうことをしないという約束事が、食事のマナーなのです。

● 食事中に叱らない

 お母さんたちの多くは、まず、食事の作法を教え込もうとしているように思えます。幼児のいる家族の食事の情景は、次のようなものではないでしょうか。

 「お箸の持ち方が違うでしょ」 「ほらこぼれたよ、拾いなさい」 「左手はなにをしているの」 「どうして食べないの、嫌いなものでも食べないと大きくなれないわよ」 「ごちそうさまをいったの」という具合です。

 子供は食事の間じゅう、叱られているようなものです。これでは食事の楽しみどころか、叱られる苦痛な時間になります。

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 食事の躾は、まず食事は楽しいものであることを教えることから出発すべきです。マナーや作法は、その後でじゅうぶん教えられます。お母さんたちのやり方は、順序が逆になっています。食事の間だけがしつけの時間ではありません。

 おままごとやお母さんごっこで一緒に遊びながら、食事の躾をすることも出来るのです。箸や茶碗の持ち方、使い方、こぼしたときの処理など、遊びを通して教えることができます。遊びを有効に利用して下さい。

● 家族ぐるみの雰囲気

 お母さんだけでなく、困ったお父さんも少なくないようです。新聞に首を突っ込んだり、テレビに夢中になったり、つまらなそうな顔をして、黙りこくって食べていたり、こういうお父さんもいますね。これでは、食事が楽しくなるわけがありません。

 子供に食事の楽しさを教えるためには、まず、家族が食事を楽しむ習慣を持っていなければなりません。

 食卓を囲んで家族全員が食事をしながら笑顔で語り合う、こういう雰囲気をつくるのが、食事の躾の第一歩です。

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