幼児の性格の問題;嘘を言う子


 子供はなぜ嘘を言うか

 「嘘つきは泥棒の始まり」という訳で、親は子供が嘘を言った時、厳しくとがめ立てするものである。しかし、子供が言っている嘘が、本当に嘘であるかどうかを、一度確かめてみるとよい。

● 空想と現実の混同から

 子供は、「こうありたい」「こうしてほしい」という内心の願望を、実際にあったかのように表現する。空想と現実の混同は、幼児期にはごく普通にみられる現象である。

 空想的な“ウソ”をつく原因としては、次のような事があげられる。

・ 心の発達が未熟なため、現実と空想とのけじめが、まだ、はっきりつかない。
・ 欲望や願いが満たされないため、やむを得ず嘘を言う。

● 母親の関心を引きたいため

 新しく生まれた赤ちゃんに母親の関心が片寄ると、子供は、母親の愛情を、自分の方へ取り戻そうとしてあがく。母親の愛情を取り戻す方法として、別にしたくもないのに、「うんこ」とか「おしっこ」などと、見え透いた嘘をつく(退行反応)。これは、母親の愛情に対する、欲求不満の表れである。

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● 自分を守るため

 いたずらを親にとがめられて、うまく答えられないとき、苦し紛れに嘘をつく。叱られることを恐れ、あらかじめ自分のほうから、先に嘘をついて、逃れようとする。叱られる恐怖から自分を守るための、やむを得ない嘘である。これは、子供をそのような心理状態に追い込んだ親の側にも責任があるといえる。

● 計画的な嘘

 心の中で考えていることとは全く、違ったことを口にする。このような二重行為が出来るためには、一定の社会的体験が必要で、普通は、5歳以上の子でないと出来ないといわれている。

 生まれながらに、計画的な嘘をつく子供はいない。次のような一定の段階をとおって「嘘つきの子」になる。

・ 自分のしたことが、それほど悪いと思っていないのに、ひどく叱られる。
・ 同じいたずらを繰り返したとき、親に叱られたのを恐れて、「隠すための嘘」をつき始める。
・ 一度嘘をついてごまかせると、子供は、また嘘を繰り返す。

 このようにして、嘘をつく習慣が出来あがって行く。

● 嘘の悪循環

 小さな嘘は、やがて大きな嘘になる。小学校2年生くらいになると、計画的に嘘をつく子が多くなる。嘘をつくと叱られる。叱られるのが怖いので、また嘘をつく。というような悪循環を繰り返す。これでは、嘘をつくことが助長されるだけである。

 子供を取り巻く両親や、周りの大人の生活指導が誤っていると子供は、ますます、深みにはまり込む。

● 幼児の嘘は心配ない

 幼児の嘘、特に空想と現実の混同による嘘は、問題児でもない限り、小学校2~3年頃までには、ほとんど解消する。幼児自身には、「嘘」の自覚が、全く無いのだから、この種の罪のない嘘をついたり、責めたりせず、あまり神経質にならないほうがよい。

 嘘の裏に秘められている子供の願いを、素直に受け止めてやり、笑いながら、事実との違いを指摘する程度にとどめたい。

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● 頭から叱りつけない

 苦しまぎれについた嘘を、頭ごなしに叱りつけるのは逆効果。

 子供は、言い訳のために、いっそう、嘘を重ねる結果になりやすい。しゃべることに自信を失って、無口な子になるおそれもある。叱る前に、子供の言い分を丁寧に聞いてやる。本当のことを話すと叱られるという恐怖心を取り除いてやることが大切。

● 本当のことを言える勇気を

 子供が嘘をついた時は、「嘘を言うのは、本当の事を言える勇気がないからだ。勇気を出して、本当の事を言うのが良い」とやさしく話してやる。

● 親も嘘をつかないように

 子供に、嘘を言ってはならない事をかたく教える必要がある。しかし、子供だけにそれを望み、大人の方が「嘘は方便」とすましている訳にはいかない。

 大人同士の見えすいたお世辞や心にもないことをいう習慣は、子供の前では慎みたい。また、大人の世界における必要悪としての嘘が、子供の耳に入らないように気をつけよう。

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