幼児の性格の問題;内弁慶の子


 自分の身近な生活領域の振る舞いと、身近でない生活領域の振る舞いとに、はっきりした違いがある子を内弁慶と呼んでいる。例えば次のような傾向を示す時には、内弁慶の子と考えてよい。

・ 家の中では乱暴したり、威張っているが、一歩外に出ると、小さくなって何も言えなくなる。

・ 家では活発なのに、幼稚園や学校などの集団に入ると、とたんに尻込みする。

・ 友だちが家にくれば遊ぶが、自分から友達の家には遊びに行けない。

・ こういう子供の生活態度は、一般に積極性に乏しく、逃避性、劣等感が強い。

 このような性格が強くなる原因として、次のことがらが考えられる。

● 精神発達の遅れから

 親が子供の知恵遅れに気づかないまま、集団生活に入れると、子供は仲間についていけない。

 やる気は十分あっても、いつも、立ち遅れた格好になるために、欲求不満がたまる。そのはけ口として、家庭で乱暴な行動をとることになる。

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● 感受性が強すぎるため

 虚弱な子、大人ばかりの環境に育った子供のなかには、必要以上の保護や干渉を受けているため、ひどく感じやすい体質の子がいる。

 親が、子供の自主性で自然な成長を待ち切れず、いつも口うるさく、さまざまの注意を与えていると、子供の感受性に異常をきたす。そういう子供は自分の行動に確信が持てず、周りの刺激を敏感に受け取り大人に依存していこうとする。

 やがて、集団生活など、自分で積極的に動かなくてはならない環境に入ると、子供は、すっかり戸惑ってしまう。こうして、子供は劣等感のとりこになり、憶病で逃避的な態度をますます強くする。

● 親の無理解から

 大人が子供に否定的であったり厳しすぎたり、並外れた要求を持ったりすると、子供は劣等感に陥る。親は、しばしば子供の発達段階や性格を無視し、一方的に要求を押しつけ、命令に従わせようとする。

 子供が命令に従わないと、ひどく叱ったり、こらしめたりするので、子供はいよいよ自信をなくし、絶えずおどおどし、自己主張を抑えようとするようになる。

● 甘やかされるため

 一人っ子のように、兄弟、姉妹、同年齢の子供たちと遊ぶ機会に恵まれない子供は、集団生活に入ると遅れをとることが多い。甘やかされて、わがままに慣れているため、自分の主張が通らないと、初めのうちは、怒って暴れたり乱暴したりする。

 しかし、家庭のように、わがままは受け入れられないから、だんだん自信を失って、ネコのようにおとなしくなる。その不満を家庭に持ち帰って、内弁慶ぶりを発揮する。

● 身体的な欠陥から

 身体がひどく小さくて弱い子、運動機能に障害のある子、視聴覚障害、言語障害、身体不自由などの疾患を持っている子供は、その症状、欠陥のために集団生活に入っても、みんなについていけないのが普通である。

 仲間から相手にされないため、劣等感や屈辱感におちいり、内弁慶になっていく。

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● 家庭の事情から

 家庭の経済的、社会的地位が低い子供は自信を失うことがある。この場合、家庭の状態そのものが子供に影響するのではない。

 幼稚園など、経済的に豊かな家庭の子の多い環境に入れると、劣等感を植え付けられ、内弁慶の状態におちいる。

● まず自信の回復を

 内弁慶、引っ込み思案の性格を指摘して、しつこく叱るよりも、自分の力で出来たことを褒めてやったり認めてやる。たとえ小さなことでも、他人と比較しないで、むしろその子の過去と比較して進歩を認め、自身を持たせてやることが大切。

 子供が、生活の中で自分の力を自覚できるようになれば、集団生活に入っても気後れしない。

● 身近な生活領域を広げてやる

 親が、感受性の強い子の性格を直そうとして、かえって、内弁慶の傾向をひどくすることが多い。

 少しずつ子供の身近な生活領域を広げてやって、自分と離れた領域での生活も、別に変わらないことに気づかせる。

● 劣等感を取りのぞいてやる

 身体に欠陥があるときは、欠陥のあるなしに関係なく、自分が持っている能力を、最大限に発揮しようとする努力が、人間生活では尊いことを理解させてほしい。

 家庭の経済事情などから内弁慶になった場合は、現在の生活に、真面目に立ち向かっている両親の態度を理解させることによって、子供を劣等感から救うことができる。

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