幼児期の知能の発達:幼児の質問への受け答え


● 大人にも分からないことは「分からない」とはっきり答える

 幼児の質問の中には、大人にも分からないことがある。現代の科学で解明のできない事実もある。この場合、分からないときはっきり答える。大人にも分からない問題のあることを子供に知らせるのが、科学的な教育態度といえる。

 例 「死んだらどこへ行くの」
・ この質問に「天国に行くのよ」とか「遠くへ行くのよ」などと、軽々しく答えてはいけない。
・ むしろ、「お母さんにも分からない」と、はっきり答えてやるほうがよい。

● 質問の裏にある気持ちを汲み取る

 子供の質問は、大人の質問とねらいが違うことが多い。なにかを知りたいためではなく、大人に相手になってもらいたいためにしつこく質問する場合もある。

 おしゃべり時代の4歳児では、おしゃべりが質問の形に置き換えられる場合も多い。質問の意味だけに気をとられることなく、その裏にある気持ちも併せて考えてやらなければいけない。

スポンサードリンク

 ねらいの違う質問には、おかしそうに笑ってやったり、ほかの話題を見つけるなどして、親子の気持ちを結びつけるようにして、訳が分からないなどと腹を立ててはいけない。

● 質問の意味を大人流に解釈してはいけない

 子供の言葉は、子供の心の状態の一部分を表しているにすぎない。大人と同じ言葉を使っていても表現しようとする内容は、それとは違っていることがある。

 大人は子供の質問に対しても大人流に受け取り、大人流に解釈しがちである。子供の質問の真意を正しく理解してやる必要がある。

 子供の質問の返事にも、子供の使い慣れている言葉で答えるようにしたい。

 例 「お月さんにはウサギがいるの」
・ この質問に対して大人は、ウサギという動物が月にいるのか、と聞かれたものと思いこんで、「イナイよ」などと答えやすい。

・ 子供は生物の存在を確かめる意味で質問したとは限らない。

・ 子供は心の中で、ウサギや亀、サルなどを、友だちと考えていることが多い。

・ 「あんなお友だちがいればいいな」という願望のあらわれであることも少なくない。

・ そっけなく「イナイよ」ではなく、質問の意味や気持ちを汲み取り、もし願望的なものであれば、「うさぎさんがいればいいね」というような答え方をしてやりたい。

・ 月に生物がいないという正しい知識は、適当な時期におりを見て、分かりやすく説明してやるとよい。

スポンサードリンク

● 親子の話し合いを活発にする

 幼児の心にうつる世界と、大人のそれとはひどく違うことが多い。幼児の目が、物事を正しく見たり、感じたり、また正しく考えるようにさせるには、質問に対して受け身で断片的に答えてやるだけでは十分ではない。

 ふだんから親と子の話し合いを盛んにし、親子が共通の話題で楽しむ習慣をつくるとよい。親と子の心がぴったり結びついていれば、質問の意味や気持ちがよく理解でき、ピントの合った答えができるようになる。

● 親のほうからも質問する

 親のほうから逆に、子供に質問してみるのも一つの方法。子供は親の質問に答えることによって、思考をまとめる訓練にもなる。

● 出生と性に関する質問の扱い方

 赤ちゃんが、突然我が家や近所に生まれる事は、幼児にとって大きな驚きと疑問の種になる。これが質問になって向けられてくることが多い。幼児にとって出生の質問は、必ずしも性と関連してのものではない。

 返事を避けたり、ごまかしたり、叱ったりしてはいけない。とくに不潔観や罪悪感を与えないように注意したい。

 人間の誕生という厳粛ではっきりした事実を、ごまかしたり、隠したりするほうが、子供には不思議に思われる。大人の不自然な工作は避けたい。

 子供は性にだけ関心を示しているのではない。子供が持つ興味のうちの一つにすぎないと考えて、こだわらないのがよい。

スポンサードリンク

 例1 「赤ちゃんはどこからくるの」
・ この質問には「赤ちゃんは、お母さんのお腹の中で大きくなって出てくるのよ」と答えるのがよい。

・ 4歳くらいまでは、この程度の答えで満足する。

・ 「よそからもらった」「拾った」「こうの鳥が連れてきた」というような作りごとはよくない。

 例2 「赤ちゃんはどこから出るの」
・ 5~6歳になると、生まれてくるところ、生まれてくる経過に近いものを知ろうとする。

・ このような質問には、「お腹の下のほうに赤ちゃんが出てくる管があるの。だから大丈夫よ」というふうに、慌てないで、すなおに教えてやりたい。

子育てママの化粧品