幼児期の知能の発達:幼児の物の見方・考え方


● 幼児の目には全ての物が表情を持っているように映る

 幼児は、全ての物が顔かたちを持っているように思う。物の大きさ、形に限らず、動き、明るさ、音に至るまで、そこに生きた表情を認める。例えば、ストーブは危険なもの、と教えられると、ストーブはこわい顔をした物に見える。

 次のような例も、この特徴を表したものといえる。
・ 2歳2か月のある幼児は、転がっているコップを見て、「コップがくたびれている」と言った。
・ 5歳半のある幼児は、やや斜めに書いた5という数字を「休んでいるところ」、まっすぐ書いた6の数字を「ゆっくり歩いているところ」といった。

● 幼児の思考には動作が伴う

 幼児が考えるという事は、実際にやってみる事であり、大人のように観念的に考えることはしない。1~2歳児の精神発達検査のほとんどの問題が、知覚の問題から始まって、身体的な行動の統制ができるかどうかを見るのも、このためである。

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● 幼児の物の考え方は自己中心的

 幼児が言葉で物を考える場合は、全てを自分本位に考える。これは、自分と他人というものが、まだ、十分に分化していないことによる。

● 集団的独り言が多い

 幼児が集団の遊びの中でしゃべっているのを聞いて、外見上は会話でも、他人の事はかまわず、独り言をしゃべっていることが多い。スイスの心理学者ピアジェは、これを「集団的独り言」と名付けた。

 このような特徴は自己中心的に物を考えるという性質から表れる。

● その場限りの考え方
 
 物を定義づける場合は、深く考えようとしない。自分が何に使うかによって、その場限りの定義をすることが多い。

● 相対的関係が分かりにくい
 
 自分の立場だけで物を考えるから、相対的関係の理解は難しい。自分の左右は分かっても、向かいあっている人の左右は分からない。

 自分のお父さんは、よその子供にとっては「おじさん」であるということが分かりにくい。

● まとめる力が不十分

 個々の物事が分かっても、全体と部分との関係を理解するのは難しい。幼児に絵を見せると、描いてある物の一つ一つを羅列的に述べることが出来るが、全体として何が描いてあるかを説明することは難しい。

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● 偶然を必然と受け取る

 手を上げたら雨だれが落ちた、というような偶然に起きたことを、必然的な事と考える。このため、幼児にはおまじない的な考え方が強い。

● 知能は知識を獲得する力

 知能は経験的知識をは違って、一生を通じてあまり変わらない素質的なものと考えられている。知能は、知識を獲得する力である。したがって、知能が高いことと知識が多いこととは、必ずしも同じではない。

 知能を働かせて、具体的な問題を解決していく過程では、環境や経験の影響が大きく表れる。

 幼児期の知能の教育にあたっては、文化的環境を整え、発達段階に応じて、知的活動を促すような材料を与えることが大切となる。

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